猫の具合が悪いみたい!病気になったらどうすればいいの

猫はとてもガマン強い動物です。野生で暮らすネコ科の動物もそうですが、具合が悪いということをみせてしまうと敵に襲われやすくなるので、極限までガマンする動物だと思ってください。猫の様子が目に見えておかしい!と、気づいたときは手遅れだったということも少なくないので、飼い猫の場合は、飼い主がちょっとした変化にも気づいてあげなければいけません。

猫を飼い始めたら、健康診断も兼ねてまずは動物病院に連れて行くようにしてください。元気そうに見えても、寄生虫・ノミ・ダニがいたり、病気を持っていたりすることもあります。まずは獣医師にみてもらい、健康をチェックしてもらいましょう。必要に応じて予防接種を受けることもおすすめします。いきなり具合が悪くなった猫を連れて行くのではなく、飼いだしたときから、かかりつけの病院を見つけておくのがいいでしょう。

かかりつけの病院がある場合は迷わずその病院へ連れて行きますが、ノラ猫がケガをしていた、交通事故にあった、などの場合は、とにかく近くの動物病院に連れて行ってあげましょう。もたもたしていると助かる命も助かりません。ノラ猫の場合は、保護するときに威嚇して暴れまわる可能性があります。ケガをしていても猫は最後の力をふりしぼって暴れまわります。爪も伸びているでしょうから、素手では危険です。軍手か手袋をはめて、バスタオルでくるむようにして抱き上げてください。このとき猫の顔を完全にバスタオルでくるむようにしましょう。猫は周りが見えなくなるとおとなしくなりやすいので、完全にくるんでしまいましょう。バスタオルでくるんだら、そのままキャリーバッグの中に入れてしまえばOKです。あとは獣医さんにお任せしてしまいましょう。

猫の具合を確認するポイントは、トイレ・食事・おう吐物です。何度もトイレに行くけどオシッコをしている気配がない、オシッコが赤いなど、何か変化があれば注意してみておくようにしましょう。食事は今まで食べていたのに急に食欲がなくなった、頻繁に吐くようになった、などです。スキンシップでもチェックできます。急に遊ばなくなったり、抱っこしたりさわられるのを突然嫌がったりするようになった場合は要注意ですよ。毎日の生活の中で少しでもおかしいと思ったらすぐに病院で診察してもらうようにしましょう。

「猫は死に際に近づくと身を隠す」と言われていますが、これは、具合が悪くなると敵に見つからない場所に隠れて身を潜めるという野生のなごりなんですね。野生の生き物は自分の死期が近づいてくると、誰にも見つからないところに隠れて静かに死を待ちます。飼い猫にも同じような習性があって、具合が悪くなると、ソファーの下や押し入れの奥に入ってでてこなくなったりするようです。このような行動が見られたら、それは体調が悪いサインかもしれません。何かおかしなところはないかチェックしてあげてください。

飼い主だからといって、勝手な判断は絶対にNGですよ。飼い猫の気持ちはもちろん飼い主が一番理解しているでしょうが、猫の体の仕組みや病気の判断などは、獣医師でないとできません。安心して任せられる獣医師のところで診察してもらうのが、猫にとっても飼い主にとってもいちばんです。しかし、猫は病院が大嫌いです。ストレスが最大限になる場所だと言ってもいいでしょう。信頼できる飼い主がそばにいることで、猫のストレス緩和につながります。病院では優しく声をかけてあげたり、診察室では頭をなでる、などをして少しでもストレスを解消できるようにしてあげてください。